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原初のキス

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2019年 01月 25日

「こわくない話」再録

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人間の感覚の曖昧さについて考えていた。その関連で、かなり以前に書いた話を再録しようと思う(一部編集した)。

2010年6月3日 
都内のあるバーで飲んでいたら、知人が「やばい人がいる」というので振り返ると、隅の方でカウンターにひとり座っている髪の長い女の人がいた。ぴくりとも動かないという物理的なことはともかく、単に陰にこもっているというより、そういう感情的なものをはるかに超越した生命感のなさがあったので、しばらく気になっていた。

30分近くたって彼が、「あ、足がない!」と言った。確かに本来彼女の足があるべきところには、椅子の脚しかなかった。別にオカルト方面の話ではなく要は人形が上半身だけ椅子の上においてあったのだ。

ということで「こわくない話」なのだが、ひとめで人形と見抜けないくせに生命感がない、ということだけは鋭く見抜くようなあいまい至極・・あるいは奇妙な性質を持っている感性で、我々は様々なことを考えたり感じたりして生きている。このこと自体は、まあすごくこわいという程ではないにしても覚えておいた方がいいのかも、とその時思ったのである。


by zelan | 2019-01-25 21:10
2019年 01月 23日

サイレント給食と自由

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どこかの学校で、インフルエンザが流行っているので給食中は他の生徒と話をさせないという施策がとられたと聞き少々びっくりした。
話してもしかるべき時間に話さないという、お子様とはいえ立派にものごころがついていらっしゃる方々の個人の自由の領域に踏み込んでいるように感じたからである。

ただ、もしかしたらこの生徒さんたちは、恐らく普段はそうしていないだろう味に集中することができ、感覚世界における何等か新たな発見をしたかもしれない。殆どの場合我々は色々と他のことに気をとられながら食事をするので、十分にものを味わうということをしていないからである。
それならば給食中人と話すことを禁じられたとしても多少の喜びが見出せるというもの。


by zelan | 2019-01-23 21:39
2018年 02月 13日

ピンク・緑・むらさき

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入浴剤というものは人工着色料や香料等がてんこ盛りだったりもするが結局の処気分がいいので浴槽に入れるのだけれど、自分は好んで、ひと箱に色々な香が入っている炭酸入浴剤を買ってくる。タブレットの袋はその香にあったイメージの色をしていることが多く、例えばバラはピンク、森の香り(ってなんだろう?)は緑、ラベンダーはむらさきといった具合である。

不思議なのは朝夕風呂に入る時に決して自分がそれをテキトーに選んだりしないことだ。明確に、今は何色の気持ちなのかがあるのである。それを決定しているものは必ずや存在するはずなのだが、自分からはそれを論理的に説明することができないところがたいそうおもしろく感じる。



by zelan | 2018-02-13 08:00
2018年 02月 04日

夜半の寝覚め

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昨日夜中にちらっと目が覚めた時、肋骨の下あたりが妙にゆったりして呼吸が常より楽にできるのを感じた。いい方向なので別に気にする必要もないのだが、なぜだろうと考えると一瞬で答えがわかった。
昼間用事で外出していて、寒いし疲れてきたのでカフェで暫く飲んでなかった漢方薬をエナジードリンクよろしく一袋飲んだのである。他の理由は考えづらい。即ち、それが作用しているのだ。

皆漢方薬といえば長い間飲むものというイメージがあり即効性はないと思っているだろうが、実は微妙な変化なら非常に素早く起こる。その程度はどうあれ、また知覚できるか否かは種々条件があるが、いずれにしても変化というものは何かすれば何かの結果として必ず生じるのである。そういう意味では漢方薬だけではなく、この世のあらゆる事象、やることなすことの全てが、実は「即効性」な訳。

それを認めないでいる方が、認めるよりも数段ラクチンな感じだ。でもそのことが、将来人類が滅亡することがもしあるとしてその大きな理由の一つとなるだろう気が自分にはする。


by zelan | 2018-02-04 08:08
2018年 01月 28日

漢方の功罪

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自分はよく漢方薬を飲む。何か具体的な不調をがっつり治すというよりも、体力気力を底上げするようなイメージでサプリに近い飲み方だ。とはいえ体質やその時々の状況などがあるので飲むものや量は漢方の医師に相談したりはしておりそういい加減に飲んでる訳でもない。ちなみに医師によれば自分が飲んでいる量は大体「三歳児」に処方するくらい、とのことである。
いずれにせよこれまでの経験から、漢方薬は非常に良いものであると私は思っている。

が、ひとつ注意すべき点は、自分の生活上の行いとその結果の因果関係が見えづらくなるということだ。例えば睡眠・食事・お酒・運動など、飲んでない時はあ~、昨日これをやったから(あるいはやらなかったから)今日こうなのね・・・、みたいなことが相当明確に分かる、というか少なくとも仮説が成立し、それによって体調に影響した行動を強化したり抑制したりすることが可能になる。
しかし漢方を飲んでいるとなんか全般的にそこそこ調子が良くなってしまい、こまかいブレが捨象されてしまって行為と結果の相関があいまいになっちゃうのだ・・・。よって生活習慣を意識的に改善していくことがなかなか難しいのである。

ということでここ暫くは自力主義でやってみようと思っている。


by zelan | 2018-01-28 14:55
2012年 02月 22日

メモ

「感情は暴君。では感覚は?」という自分のメモ書きをノートに見つけたが、いつ、どうして書いたかもわからない。
それなりに含蓄のある言葉(問いかけ)のように思えないでもないけれど。

by zelan | 2012-02-22 21:56
2011年 09月 18日

和食の変容

和食にするよーと言って知人を夕食に招いたのだが、気づいたら自分の創ったものの8割が中華であった。
ごめんね、と言ったら「いいんじゃない、別に。きっと食べたかったんだよ。」となぐさめられた。

自分を動かしているものは、あたまなのかからだなのか。思想なのか実利なのか。情報なのか現実なのか。理屈なのか感覚なのか。

by zelan | 2011-09-18 20:37
2011年 04月 19日

常識

知り合いの音楽家が、経験からすると一日おきに練習した方がよくて、これは業界において誠に非常識的なばかりか、自分の感覚から言っても、大変に抵抗のある事実だ、と言っていた。結構おもしろい。継続はもちろん力だけれども、それすなわち毎日長時間やる、という形でない可能性がある。
でも、それが事実かどうかはともかくとして、ほんとうにそうかどうか統計的に実証できるほどに試そうとしてみるとき、一番障壁になるのは、自分の「感じ」なのである。

人間にとって、自分がそう「感じる」ということは常に、神なのだ。

ほんとうにそう「感じて」いるのかを、問うこともなく。
自分が純粋に「感じ」られることに対し、我々はどれほど多くの干渉をしているだろう。偏見や思いこみ、不必要なおそれや、あるいは期待や願望によって。

by zelan | 2011-04-19 23:49
2010年 11月 26日

質問

ぬれていてあついもの、かわいていてつめたいもの、つめたくぬれている、あつくてかわいている、自分は(あるいはあなたは)どれが、好きか。

自分はといえば、つめたくぬれたもの。

by zelan | 2010-11-26 22:40
2010年 09月 05日

ごちそう

以前テレビでゴーギャンに関する番組をやっていて、彼がタヒチで、「夜は自分の心臓の音しか聞こえない」と言っているのを知った。
東京はすごくうるさい。
「無音カフェ」がどこかにないかなー。絶対愛用する。ついでにあらゆる電磁波なども遮断してくれたら、いったいどういう感じがするだろうか。

昔どこかの美術館で、誰のインスタレーションだったか忘れてしまったが、ロウでできた部屋に入った。ロウは冷たくないので、座ると気持ちがよく、音がすいこまれて静かだった。
感覚を通して入ってくるものは生物にとって一種の栄養素だ。でも今それが過剰に多いので、ときどきは静かな方がいい。快適な色や音はごちそうだけれど、でも音がないことも、すごいごちそう。

by zelan | 2010-09-05 01:02