原初のキス

zelan.exblog.jp
ブログトップ
2018年 07月 30日

抽象・具体

c0207661_22132420.jpeg
近所の駅ビルで夕食を食べる場所を物色していたら、日本料理屋の前に食品サンプルが並べられていた。
茹でたもやしに青ネギが絡んだのとか、アジの南蛮漬けとか、素材のみならずそれに付随する水気、油気などまで精密に再現していてヒジョーに素晴らしい。そこで自分は改めて悟った。
「日本人は具体的なモノ・コトが得意である。」と。

具体的なものを細部にわたって観察/分析して再現したり、ものを繊細緻密に作りこむ作業に秀でている。
一方哲学的に抽象概念を様々弄したりものしたりすることについては、これからどうなっていくかはわからないが少なくとも今のところまだ、大勢としてそんなに得意でないように思える。

ここまで書いて自分の脳裏になぜか浮かんだのが、日本の政治、また政治家という人々のことだ。
5段階位抽象方面(=長期的あるいは普遍的視野、という観念も含む)に進んで頂けるといいような気がする。
(ちなみにトランプに比べるとオバマの方が抽象的だったのではなかろうか?)

ときどき、Art itさん(という現代アート系の代表的サイト)に海外のアーティストのインタビューがでているのだが、自分などはそれを読んで、「なんでまたごく具体的なこと(自分の出自やら経験、現実の政治・経済・国際関係等の諸般の状況)からこんなに抽象度の高い思考と制作ができるのか、と驚くことがある。具体から始まり抽象にきて、それから実際ものを作るのは具体な訳だからまた具体へ、という、その行き来がうまいのである。

「僕は無に対して楽観的なんだ。」

と言ったイギリスの画家フランシス・ベーコンの言葉なども思い出すなあ。
具体もいいけど抽象ってやっぱりたいそうかっこいい、
という抽象に対する個人的憧れを、どうやら自分は持っているらしいのである。

[PR]

# by zelan | 2018-07-30 22:21
2018年 06月 15日

スペクタクル天ぷら屋

c0207661_15464413.jpeg
しばらく前にグルメの知人と食事に行き、天ぷら屋に入った。知人も当方も初めての店だ。
カウンターに座ると、かなり高齢の、やや手元・足元のあやしいご主人の背後に、取り付けてある棚状の部分に乱雑においてある調理器具や、盛大にほこりをかぶった酒瓶等が嫌でも目に入る。店における「統制感」「清潔感」というものは皆無である。
神経質な自分はだんだんちぢこまってきた。丁度目の前の棚になんの遠慮もなく置いてある胃薬がことさらやばげだ。あそこに置いてあっても別に自分がそれを飲む訳ではないが、なんだか悪い予感がする。

と、いうことでびくびくしていた自分だが出てきた天ぷらはこれまでの生涯において一番おいしかったのである。

教訓:
真の価値を作るプロセスにさえ妥協がなければ、その価値は実現する。

多分ご主人が若い時分にはこの店もきれいだったかもしれない(そうでなかったかもしれないが)。
が、天ぷらを第一義とし続ける中で、他のことは捨象されていったのだ。捨象していかなかったら、今より少しきれいな店と今よりキレの悪い天ぷら、という組合せになっていたような気がする。

なんだか作品制作面においても同様のところがあるのではないかと思い、それで記憶に残っているのです。





[PR]

# by zelan | 2018-06-15 15:53
2018年 06月 13日

是蘭個展「水の地図」6月14日まで

c0207661_23571352.jpg
Gallery Art Pointにおける個展にて、多くの方にご来廊頂いており、ありがとうございます。
残すところ13日(水)、14日(木)2日となりました。

独自技法のモノタイプ(一点刷り版画)、コラージュ作品等展示しております。

展示詳細:

図:作品「異なる夜へ」2018 是蘭

[PR]

# by zelan | 2018-06-13 00:01
2018年 06月 11日

本日より個展開催です

c0207661_09483144.jpg
本日より銀座にて個展を開催します。

Gallery Art Point

14日まで、会期中在廊しております。

[PR]

# by zelan | 2018-06-11 09:49
2018年 06月 04日

王様に見せるのに・・・

c0207661_23095226.jpg
つい先ごろ終わった、上野・国立西洋美術館にて開催していた『プラド美術館展 ベラスケスと絵画の栄光』を見に行って、遅ればせながらレビューすると、

ベラスケスは超絶すごい・・のであった。

勿論すごいからこそ生まれて400年以上たってから極東の島国で何カ月も展示される訳だが、自分なりの見方をすれば、例えば有名な上記の絵「王太子バルタサール・カルロス騎馬像」を実際に見ると、思った以上に後ろの丘陵地帯が粗くさっさっと描いてある。一方、馬のたてがみや王子様のソデなどの部分は極めて精緻な印象を与える。これらの落差、即ち粗密の付け方がとっても思い切りがよくてかっこいい。

特に自分はこの背景の描き方にえらく関心してしまった。普通、王様に見せるんだから「描きました、大変でした、すごいでしょ?」的にもっと描き込んで仕上げたくなってしまうのが人情ではなかろうか。こんなスカスカな感じですませておいて(でも離れて見るとすごくリアリティがある)、前景の主モチーフをばーんと前に出させるなんて、ほんとに思い切りがいいな・・。

ということで、ベラスケスのヒミツはソミツである、と個人的に見破った、今回の展示参観であった。



[PR]

# by zelan | 2018-06-04 23:21
2018年 06月 01日

知らないこと

c0207661_23570670.jpg
芸術とは美しいむらである、とは絵を描く知人の言った言葉。
なぜ、あるむらが美しく、別のむらが美しくないのか、それに関連する理論や技術は数多くある。その一部を自分は知っているかもしれないが、結局絵などの形に出力する際においては知っていることを使ったり確かめたりするだけではつまらない。むらの新しい美しくなり方を知ることがおもしろく、その状況は自分で作るというよりは絵の方が自分に見せてくれるのである。


[PR]

# by zelan | 2018-06-01 00:02
2018年 05月 30日

エクセルにムキーッッ!となるの巻

c0207661_22180840.jpeg
展示が近いので絵に添えるキャプション(タイトル、技法、サイズや価格などが書いてあるプレート状のもの)を作っていた私は、困った事態に陥った。セルの中に右揃えで文字配置を設定している箇所がいくつかあり、特定の行だけ右側に隙間が開いてしまって、他の行と揃わないのである。

額も絵のうち、という言葉がありそれは確かだが、キャプションだって絵のうちと言えなくもない。一つの作品の視覚体験において連続性のある何者かであることは間違いないからだ。そこで自分は一所懸命ググって、どうすれば揃わない右端が揃うのか問題に1時間半ばかり費やした。Webには様々な処方箋が並んでいたが、順次試していっても全然効果がない。普段は穏やかな自分だが、だんだんハラが立ってきた。
人間怒れば怒る程、その怒りによるストレスをサンクコストと認めるのを避け、ますますこだわって「その問題」を解決しようとする。それが容易に解決しないと怒りが増して、更に悪循環にはまる、という具合になってしまった。

が、かっかしていたさなかにふと、「PPTでつくればいいぢゃん」という声が天啓のごとく脳裏にひらめいたのである。で、作った。当然のごとく右端は揃う・・・。なーんだ、「エクセルの特定行の右端が完全に右詰めされない」、ことが問題だったのでなくて、そもそも絶対にエクセルで作らねばならない訳ではない、という事実をスルーしていた自分自身が問題だったのだ。バカボンのパパならば、「国会で決めたのか」と自らに問うべきだったのである。外側(Ex.エクセルの動作)に問題があるのでなく自分の思いこみが、問題。これはいわゆる「問題」の典型的パターンのような気がする。

ちなみに後で、以前の展示で作ったエクセルのキャプションを見てみたら、平然とズレているのがいくつかあったのでびっくりした。ズレてるといっても人が気づくレベルというより当人だけ気になるレベルかもしれないけれど、ズレてるものはズレている。自分の感覚精度がいつの間にか、かたまたまか、上がっていたのである。

展示概要は以下の通りとなります。
 展示名: 是蘭 「水の地図」
 会期: 6月11日(月)~ 14日(木) 4日間 
 開廊時間: 12:30より、11日~13日は19:30、14日最終日は19:00迄
 会場: 銀座 Gallery Art Point bis http://art-point.jp/access/

会期中在廊の予定です。

尚、今後も含め当方の展示等の活動情報のご案内をご希望の方は、当方HPの以下リンクより、メールアドレスをご登録頂けましたら幸いです。(既にご案内をお送りしている皆様はご登録不要です。)


お目にかかれますのを楽しみにしております。

[PR]

# by zelan | 2018-05-30 22:38
2018年 03月 31日

英語でケンカ

c0207661_00331492.jpg

性格が穏やかな自分としてはあまりケンカすることはないが、それでも以前から不思議に思っていることの一つに、英語であれば多少言い争っても日本語に比して後腐れがあまりない、というのがある。
手伝っている会社の社長は外国人で、仕事に関連してこれまで稀にほぼ人格否定に至る程の罵詈雑言で双方の行動または性格についてやりあうことがあったが、その全てのケースにおいて過ぎると2分後にケロっとしている。ちょっと例が少なすぎるのでなんだが、日本人同士なら一時的であれそもそもそこまで言語を使った明確な反目に至ることを避けるのであって、ケンカにしちゃうところで「英語は(ケンカしても)後腐れが残らない説」、が更に強固になる気がするのであった・・・。

言語学者でも社会学者でもない自分には理由の仮説も浮かばないような雑駁な話なので尻切れトンボに終わるしかないが、同じような経験や感覚を持っている人がいないか、ちょっと気になる。(大体英語っていうくくりが正しいのか、ゲルマン語ってくくりで認識すべきなのか、はたまたネイティブとノンネイティブっていう全然違う次元で捉えるのが正しいのかも不明なり・・。)

[PR]

# by zelan | 2018-03-31 00:33
2018年 03月 25日

野良猫としての私

c0207661_01454990.jpg
自分が野良猫だとして向こうから自分より明らかに強そうな別の野良がやってきて対峙することになったら、

1 速やかに逃げる
2 さっさと腹を見せて攻撃を逃れる
3 虚勢を張り、強そうなふりをして相手をその場から立ち去らせる
4 死ぬ気で戦う

あたりが主な戦略だと思う。
あとは4の変形として、覚悟のないまま適当に相手に向かっていって当然かなりやられる(もはや戦略とは言えない)、というのや、まずは1や2でしのいでおいて、密かにケンカの鍛錬をし、後日改めて立ち向かうといった中長期攻略を実行する、というのもある。

何のことを言っているかというと、苦手なものに処する際の選択肢について分析していたのだ。自分のシュミとしては2と3が好きだ。2の腹を見せて難を逃れるというのは、いわば弱さという欠点あるいは性質そのものを認めた上で、それを結果として利用して難を逃れているし、3はとにもかくにも工夫というものは、しているから。

しかしぼーっとしているとえてして1を多用したり、あるいは無謀にも4や4の変形に走ったりしてるという状況が起こりがちなので、結構注意してないと危ないなー、というのが自分の分析の結論である。



[PR]

# by zelan | 2018-03-25 01:47
2018年 03月 21日

是蘭個展「水の地図」2018年6月 Gallery Art Point bis(銀座)にて

c0207661_14392661.png

本年6月、銀座Gallery Art Pointの企画展示として、個展を開催します。
期間中在廊しております。お運び頂けましたら幸いです。

【開催概要】
  展示名: 是蘭 「水の地図」
  会期: 6月11日(月)~ 14日(木) 4日間 
  開廊時間: 12:30より、11日~13日は19:30、14日最終日は19:00迄
  会場: 銀座 Gallery Art Point bis https://artpoint.jp

是蘭は、主な描画材料としているアクリル絵具と人間の意識が共有している流動性に着目し、自らの動作を版として即興的・偶発的なプロセスで作画を進める技法を主に用いてきました。絵画、版画、並びにコラージュ等を用いた混合技法作品を制作しており、今回は新作を中心に展示致します。

[PR]

# by zelan | 2018-03-21 15:56