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原初のキス

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カテゴリ:セミナー案内( 3 )


2019年 03月 24日

コラージュ制作体験会 3月27日(水)目黒学園カルチャースクールにて

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今を去ること20年程前、自分はふと思い立ってラウニーというイギリスのメーカーのパステル木箱入りを何万円かを投じて買い、花瓶に生けた百合の花を勇んで描き始めた。
結果は「ムフー・・(不満)」というものであった。描写の鍛錬をせずにいきなり取り組んでいるのだから無理もないが、何日も何十時間も苦しんだ挙句セミプロ級の知人に見せたら彼は笑いながらざくざく手を入れて、10分もたたない内に絵としておおよその格好をつけてくれた。がそれはもはや自分の作品ではなかった。

それから暫く月日がたち、北川健次氏と言う高名な銅版画家で今も日本のコラージュでは第一人者である方の下で勉強を始めた私は、最初の宿題で生まれて初めてコラージュを作った。
一発で大変にうまくいき(と少なくとも当時は思った)、自分は嬉しくなった。
今でもその時作ったイメージをはっきり覚えている。暗い夜を背景に緑を帯びた荒れた海があり、そこを目隠しされた大きな白馬が赤い豪華な鞍を付けてザブザブと進んでいる、というものであった。馬っていうのは大変に水を怖がるもので、水たまりひとつ超えられない。海辺を走っている馬なんてそういう風に訓練されてるだけよ、と乗馬をする知人から聞いたことがあったが、作品を創りながらその話を思い出していたかどうかは忘れた。

いずれにせよその時、もうそこに(自分の外に)世界はあって、それは自分が興味を持てば少しこちらを向いたり遊んでくれたりする、ならば、苦しみながら世界そのものやその要素を作ろうとするのはやめて世界に遊んでもらうという道の方がいいな、と、思ったのである。

その後色々あって今ではそこまで単純に考えている訳ではないけれど、コラージュという技法は、すぐに始められ、自分の感覚を喜ばすことのできる成長を素早く実感できる。
人が作るものというのは1から10までその個人の技術的心理的人格的自画像だ。だから自分が20年前に書いた百合の花だって立派に自画像だったのだが、コラージュはよりストレートに迅速に具体的イメージとして、自らの関心やセンス、そして非言語的な脳内の象徴作用等々につき、創ることを通して知ることができる。

本体験会は目黒学園カルチャースクール4月期「初めてのコラージュ」6回連続講座の体験会として以下の通り開催致します。体験会のみのご参加も歓迎しますのでご興味のあります方はお気軽に同校までお申し込みください。
コラージュの歴史・道具の使い方・作り方のポイントをご教示し、小品を実際に制作します。

日時:3月27日(水) 15:30 – 17:00
費用:1,782円 (税込)
場所:アンセルモ教会教室集会室(目黒)
お申込み先:電話03-6417-0031


by zelan | 2019-03-24 14:55 | セミナー案内
2019年 02月 18日

わりとダイジョブ、破壊と絵画

この記事は最終的には当方のコラージュクラスの告知になることを今ここで予告するが、話の発端としては先日、今ひとつ期待通りにいかなかったことがあって機嫌が悪くなり友達にグチっていたら、しばらく黙って聞いていたその人が「でもそれって、わりとダイジョブだよね」と言ったことに遡る。確かに。おいしいものを食しつつ親切な知人にグチを聞いてもらっているという状況自体が、ダイジョブ感満載だ。ダイジョブでなかったら、自分はその頃対応に駆け回っていなければならなかったはずだからである。

話変わって現代ドイツの世界的画家、ゲルハルト・リヒターのビデオ「Painting」。
ネットでトレイラーを見てDVDを買った(悲しいかなPALだけだったのでPALが見れるDVDプレイヤーも同時に買った・・)。

トレイラー:

ここでは彼の抽象作品の制作過程をつぶさに見ることができる。たとえ既にかなり美しいと思える画面であっても、幅広のスキージ(持ち手を付けた板のようなもの)をザザーっと惜しげもなく走らせている。結果、乾く前の絵具が押されて一瞬で画面が相当に変わる。絵具が混ざったり、さっきまで一番表に出ていた絵具が下からほの見えるだけになったり、あるいは完全に表からは消えたり。そしてまた別のスキージの操作で、いきなり表にひっぱり出されたりするのである。リヒター自身が、なんでここにこの色が出てきたんだ、などと言っている場面もある。このスキージ操作は、何十回も繰り返される。

壊すの、わりとダイジョブなんだな、と自分はこれを見て思った。
途中で彼が、「あ(に点々)~、さっき間違ったー!」みたいな発言をしているところもあっておもしろいのだが、結局の処作品は終局(完成)に向かう。彼の言葉の主旨によれば、絵に追加の打ち手を取りうる可能性がなくなった時、とにもかくにも絵は完成する。

作品を制作するとき、「壊す」という行為に関する構えや考え、感情は作家にとってそれぞれで、技法との関わりも深い(ごく乱暴に言えば油絵は破壊に対しロバストだけど薄塗りで色の濁りやすい水彩は壊しづらいとか・・)。破壊、それは時に不可避かつ絵に力を与えるためには必要な場面がある一方で、特に心情的には忌避され、ある場合は勇気の象徴であり別の場合は(どこかのプロセスで過ちを犯したなどの)愚かさの結果と認識される、等々と、なかなかやっかいかつ興味深い存在だ。

リヒターのこのスキージの技法のプロセス上の眼目はしかし、壊すという言葉だけでは語れないところもある。「結果を(ほぼ)不可知にする」というための技法そのものであるように見えるこの操作は、壊しているのか創っているのかさえ不可知にすることで、創造と破壊を同時進行させ作家の仕事をかなり「選択」するということに振り切っているように見えるからだ。

でも以前高名な美術家の方が、ものの見方は使っている技法に影響される、とおっしゃっていたなあ・・自分がリヒターのスキージを上記のように感じるのも、技法のひとつとしてコラージュを使ってきたからに違いない。結局「選択する」ことはコラージュ行為の中心であるからだ。いずれにせよ何かをある程度以上理解し実践することは、多かれ少なかれ新しい目、すなわち「そういうものの見方」を、持つことなのである。

目黒学園カルチャースクール4月期にて初心者の方向けコラージュの連続講座を開催します。
3月13日と27日は体験会(税込1,782円)です。体験会のみのご参加も可能ですのでご興味のあります方はお気軽にご参加ください。

詳細はこちらです。





by zelan | 2019-02-18 21:43 | セミナー案内
2019年 02月 11日

目黒学園カルチャースクール 「初めてのコラージュ」講座ご案内

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目黒駅至近目黒学園カルチャースクール2019年4月期で、全6回のコラージュの基礎講座を開催します。
3月に2回体験会を行いますので、ご興味のあります方は是非ご参加ください。

<体験会概要>
日時:3月13日(水) 15:30 – 17:00
   3月27日(水) 15:30 – 17:00

費用:各回 1,782円 (税込)
※コラージュの小品を実作頂きます。

<目黒学園カルチャースクール4月期「初めてのコラージュ」講座概要>
日時:4月~6月(3ヶ月間)
   第2/第4水曜日 15:30 – 17:00
   全6回

費用:16,524円(税込)
※コラージュの歴史や鋏等道具の使い方、素材選びの着眼点、絵具を使った応用技法まで、自分で作品を制作・展開していくための基礎が学べます。

場所は体験会、連続講座共に、目黒学園カルチャースクール第2教室 アンセルモ教会集会室(JR/地下鉄 目黒駅西口徒歩3分)です。
体験会のみの参加、あるいは直接連続講座へのお申込みも可能です。

コラージュは印刷物や写真などから素材を選び、切って組み合わせ新たな作品に仕上げる美術技法です。
描写など鍛錬を必要とする技能を必要とせず気軽に始められるという大きな特徴がある一方で、身の回りにあふれる無限に近い素材から何を選ぶのか、そうして自分の感覚に従ってどんな新しい世界を表現していくのか、長く、楽しく探索を続けていくことのできる技法です。

詳細お問合せ/お申込み:
・目黒学園カルチャースクール 
 https://www.megurogakuen.co.jp/  tel: 03-6417-0031
・本ブログをご覧の方は、当方まで以下メールにてのお問合せも可能です。
 e-mail: info@zelan.jp

(図像 是蘭「入り江」アンティークポストカードにコラージュ)



by zelan | 2019-02-11 12:56 | セミナー案内